保険営業者のためのマーケティング&コンサルティング、ヒント集
 
 

 

 
 
 
 
 
 
 

保険営業者のための小さなヒント集

株式会社エフ・ビー・サイブ研究所
             
【Vol.119】営業再構築:非常事態下だからこそ鮮明に見える保険営業の”新“スタイル
             

 世界的な感染症流行によって、ついに国内でも、一部の地域で“緊急事態宣言”が出され、その他の地域でも、外出や集会等の自粛が推奨されています。この傾向は、いわゆる“面談型”の営業活動を直撃し、たとえば注文住宅の展示場でも『既に、緊急事態宣言前から“新規客”がゼロの日が続いている』のだそうです。
 これは“一過性”の問題なのでしょうか。そして、もしそうだとしても、先行きの“V字回復”に備えて、今“どのような”準備をしておくべきなのでしょうか。

             
   
    【01】シンプルな内容での“対面販売”は(もやは)難しい!
   
       もう随分と前になりますが、1990年代の後半以降、自動車保険や医療保険ばかりではなく、生命保険も“インターネット通販”に移行すると騒がれた時期がありました。もちろん、内容がシンプルで安価なものなら、どんな保険種目であれ、ネット通販は可能です。生命保険も、その後例外ではないと分かりました。
 ところが最近では、たとえば中古車のような高額商品でも、現物ではなく“中古車販売店でネット情報を確認して申し込む”人が増えたと言われます。“安価性”が必須ではなくなる可能性があるのです。
 そして、この傾向が“感染症流行”に伴う“人と人との接触回避”を起点として、更に進みそうなのです。
 その一方で、“内容のシンプルさ”は、今もなお必須です。少しでも“話が複雑”になると、ネット上の情報がいかに豊富でも、“面談型営業”でなければ、顧客の“迷い”を解消することはできないからです。
       
   
    【02】質問さえ受け付けなくなった大手通販サイトの常識
   
       そんな“迷い”解消のために、ネット上でも、2000年前後までは、ホームページに“連絡先電話番号”を記載し、『迷った時は、お電話ください』とするのが普通でした。電話を積極的に勧めないサイトでも、電話番号が記載されているケースは少なくなかったのです。
 ところが最近では、電話どころか“質問メール”も受け付けない“サイト”が増えています。特に大手通販会社や映像等の配信サービスサイトでは、メールでの質問さえ無視されることもあるのです。
 メールであれ電話であれ、丁寧に応対してくれるのは、独立系の中小通信販売店や、たとえば家具や農産物の生産者が運営する直販サイトに限られる程です。そして、ここに“面談形式で、詳細を解説しながら高額の生命保険を売る”営業形態の“ヒント”があると言えそうなのです。
       
   
    【03】保険業界の“ネット通販”は大飛躍:では対面販売手法は…?
   
       さて、保険会社は、ネット通販進出に当たり、テレビ宣伝とネット販売に“合う”シンプル商品の開発に力を入れて来ました。1990年代当時、まだ“保険の通販は難しい”と言われていた時期と、現在の商品コンセプトは、様変わりになっているのではないでしょうか。
 その一方で“対面販売”分野は、様変わりになり得ているでしょうか。そこが問題なのです。もちろん、日々忙しい営業活動を強いられる中では、じっくりと“売り方”を再点検することが難しかったと思います。保険会社から課せられる“ノルマ”もこなさなければなりません。
 もしそうなら、感染症に陥っている皆様やその関係者の方々には、本当に申し訳ないのですが、“営業活動を実質的に休止あるいは削減”しなければならない昨今の事情は、営業手法再構築を考える機会をもたらしてくれるとも言えそうなのです。
       
   
    【04】営業活動再構築というテーマで“何”を勉強すべきなのか?
   
       では“営業活動再構築”は、どんなテーマを見据え、どのように検討すればよいのでしょう。そのヒントが、上記【02】でご指摘した、独立系の通販事業者や生産者の直販サイトなのです。
 もちろん、それらの事業主体は“モノ販売”ですから、顧客の申し込みがあれば商品発送で商談が完結します。しかし、その商談完結部分を“見込み先の申し込み”があれば、保険の詳しい話(商談)を始められる”と言い換えるなら、そのスタイルは“保険営業に応用可能”になるはずなのです。
 では、小規模通販事業者は“何”を“どう”しているのでしょうか。
     
   
    【05】分野を絞り込んだ専門性アピールの強さ
   
       その活動のスタートは、一口に言うなら“分野を絞った専門性のアピール”と言えます。たとえば家具販売でも、大手のような品揃えに取り組むのではなく、『わが社が製造する家具は、合板の上に無垢材を貼り合わせたもので、そのため外見の高級感と価格の手頃感の両立に成功しました』等という明確なアピールを始めるわけです。
 価格は、超高級ではないものの、かなり高額に達するため、狙いとする顧客層も絞り込まれます。そのため、広告のように“ネットで大勢の見込み客にアピールする”という発想ではなく、量販タイプの家具では満足しない(少数)顧客(だけ)が、検証したくなるような“家具の製造工程”を公開したりするわけです。
 ネット上での“アクセス数(量)”に気を配るのではなく、他では得られない満足を求める少数客(質)のための“詳細情報提供”に狙いを定めているわけです。
       
   
    【06】ヒントにすべきは“インターネット上”での活動ではない!
   
       販売する家具の種類も限られます。あれこれ迷いたい人は、大手家具販売店に行くからです。実際に、受注してから家具を組み立てる事業者もいます。
 そして、顧客の“信頼”を勝ち取るため、あるいは“疑問が解消できない”ことで購入に踏み切れない顧客のために、電話やメールでの“個別相談窓口”を置いているわけです。時には“家具を構成する板切れ”を、見本として無料発送することもあります。
 しかし、もちろん、そんな“ネット上の活動”自体を、保険営業に応用する必要はありません。保険営業では、訪問可能な近隣客の開拓が必要なのであって、全国ネットを意識する必要はないからです。そして、サンプル発送ではなく、“出向いて行って顧客に動機付けや提案を行う”必要があるからです。
     
   
    【07】独立系ネット通販者の活動で“ヒント”になる部分とは?
   
       では“どの部分”がヒントなのでしょうか。それは“狙いとする顧客層の絞り込み”発想であり、“売ろうとする商品”が“説明しなければ分かりにくい高額品”であり、更に“種類まで限られている”という点なのです。その意味で、インターネット上で、不特定多数に安価な商品を広く売る“通販サイト”とは対極をなすものかも知れません。
 ここ20年、保険業界での“通信販売”体制は、急速に強化されて来ました。そして、今度は“面談しなければならない保険種目”の販売体制を、新たな視点から構築すべき時にあると言えるのです。
 ただし、ここで“一つの問題”が出て来ます。それは、保険代理店や保険の営業職員の皆様を“管理”する保険会社の担当者が、新しい“頭”になり得ているかどうかです。中には、いまだに『目前のノルマ達成』しか頭にない人も、いそうなのです。
     
   
    【08】保険会社の“その嘆き”は営業者に向けられるべきものだろうか?
   
       ある保険会社で、本社の企画部門のプロジェクトリーダーが『保険の販売者は、時間を掛けて自分の専門性を売る市場作りをしない。皆、目先の費用対効果で動いて長期的視点に欠ける』と嘆くのを聞いたことがありました。
 しかし、それは営業現場の問題と言うより、営業活動にプレッシャーを掛ける部隊が、性急に成果を求める結果だと言うべきかも知れないのです。保険営業で、独立系の通販事業者のような“自社独特の市場”を形成するには、顧客開拓ばかりではなく、保険会社の中に残る“古い発想”とも“対決”しなければならないとも言えるのです。
 そのため“自分の専門性を売る”ような、独特の市場形成には、こう言ってよければ“勇気”が必要になりますし、顧客や管理者を“説得”する“考え方と行動プランの確立”が不可欠になるのです。
 そして、その“考え方”の確立と“行動プラニング”こそが、活動が制限される期間に“勉強”すべきテーマだと申し上げたいわけです。
     
   
    【09】営業活動で蓄積した“独特の専門見識”の再確認
   
       “考え方”の基本は、まずは営業者の皆様“ご自身”の深い見識を、自ら意識しなおすことから始まります。リスク対策とか安心設計等という一般論ではなく、人生100年時代に備える“具体策”を保険料積み立て型の生命保険でバックアップする方法や、第二の人生への備え方や、死亡保障が有する家族関係強化法の伝授や、被相続人ばかりが責任を負うのではない“公平な相続対策”のあり方等を語る姿勢の公表が重要になるわけです。
 『そういう話なら一度は聞いておこう』と思えるコンセプトを、意識的に持つべき時が“今来ている”のです。面談型営業は、顧客層が求める専門性と具体的方策を、保険営業者の皆様“が分かりやすい形で持っている”と顧客に気付かせると、“質”を大きく変え始めます。
     
   
    【10】ご自身の専門性が生きるターゲットの絞り込みとツールの準備
   
       もう一つのポイントは、ご自身の専門性が生きる顧客ターゲット層を絞り込むことです。たとえば“法人経営者”や“医者”という広い括りではなく、“自分や周囲の関係者の将来を考えようとしている人”等という“考え方”や“感性”を起点とした絞り込みが必要になるわけです。
 もちろん、そんな対象はデータ会社からは買えません。しかし、それなりの“情報発信”や“アプローチ”を行うと、その“反応”から顧客の考え方や感性が分かることが少なくありません。その結果『以前は、外形的な金持ちばかりを狙っていたから高額保険が売れなかった。先行きを深く考える人なら、そんなに裕福でなくとも高額保険を買う』というような発見に至る可能性も高くなるのです。
 顧客を保有資産や職業でセグメントするのではなく、生き方や価値観で分類して行くと、どんな人が“深い見識”を求めているかが、だんだん分かって来ます。
 そして、そうした活動を“文書ツール”にしてしまうなら、活動のプラニングも具体的に設計できるようになるはずなのです。
     
   
    【11】2020年4月にスタートする企画
   
       そんな話を、2020年4月から2021年3月の12回に分けて、新日本保険新聞(生保版)の全面記事(第4週第3面)に寄稿致します。新日本保険新聞への月例寄稿は、1997年以来24年目を迎えますが、今回の内容は、2000年4月に(株)エフ・ビー・サイブ研究所を立ち上げて以来取り組んで来た活動の“要点部分のみを掘り下げる”形の内容になります。
 その要点や基本的な考え方は、本サイトでもご紹介してまいりましたが、ぜひ、新日本保険新聞(生保版)も、ご購読頂きたく、お願いいたします。
     
             
◆いいヒントサイト事務局よりお知らせ

2000年4月以来の(株)エフ・ビー・サイブ研究所の活動内容は、様々な教材や保険営業ツールとなって、本サイトの“教材・ツール”コーナーに掲載されています。
また、同研究所の設立以来、提唱されて来た【気付きリードマーケティング】の内容や、その会員制度の仕組みは、特設サイトでご紹介しています。
この機会に、ぜひご参照ください。


⇒営業活動の再構築に役立つご参考教材
  ◆知る“楽しみ”の視点から営業法を再構築
  ◆ビジネス・コミュニケーション
 
 
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