保険営業者のためのマーケティング&コンサルティング、ヒント集
 
 
 
 
 
 
 
 
 

保険営業者のための小さなヒント集

株式会社エフ・ビー・サイブ研究所
             
【Vol.021】活動指針:顧客アプローチを容易にする“接点”とはどんなもの?(2)
             

  『顧客アプローチは、まずは接点形成や接点強化から入れと言うが、その活動自体が難しい。しかも苦労して接点を強化しても、結局、保険の提案にさえ至らないことがあり、何のための努力だったか、虚しくなることもある。同じ苦労をするなら、“接点”云々などと難しく考えず、保険を提案して、見事に散る方がましだとも思える』と言われる方がおられます。
  皆様は、どうお感じになるでしょうか。前回に引き続き、本テーマに取り組みます。

             
   
    【01】 “接点形成”を促進する“ある視点”
   
        保険提案のためのアプローチも、“接点”形成や“接点”強化のためのアプローチも“同様に難しい”と考えてしまうのは、“ある視点”が抜け落ちているためだと思います。それは本来、当たり前のことなのですが、長年の保険営業の特殊性の故、非常に見えにくくなったものかも知れません。
  その“ある視点”とは、“何が顧客との接点を作るか”という、まさに“接点形成の本質論”とでも言うべきものです。もちろん、その答は“誠意”や“真心”、あるいは“熱意”や“しつこさ”ではありません。ここが、大きなポイントなのです。
       
   
    【02】 どうしても“伝えたい”こと!
   
        営業現場で“顧客との接点”になり得るのは、売り手から買い手に『どうしても伝えたいこと』そのものです。たとえば、テレビを販売する時に、『あなたがテレビを買おうが買うまいが、これだけはお伝えします。アナログ放送は、2011年に終了します』などと、もし言うとしたら、“アナログ放送終了”が、どうしても伝えたいことであり、それが“売り手と買い手の接点”を作るのです。
  別に、売り手がどんな人かは、買い手にはどうでもよいことです。『私は、テレビ販売歴20年』などと言われても、つまり売り手が“自分を売ろう”としても、買い手は『それで?』とさえ思わないかも知れません。ところが、『2011年にアナログ放送が終了する』という情報を聞いた顧客は、『そうなのか。それなら、この販売員から新しいテレビか、コネクターについて、まずは話を“聞かなければならない”』と客は感じます。これが“接点”です。
       
   
    【03】 売れるかどうかが“どうでもよい”ものとなる世界
   
        もちろん、アナログ放送が終了するなどという大事件は、ごくたまにしか起こりませんから、テレビ販売者は、別途、日常的な『どうしても伝えたいこと』を作ります。それが“安売り”“キャンペーン”“新商品紹介”などです。
  客がテレビを買うかどうか、テレビをニーズとして求めているかどうか、そんなことはどうでもよいのです。ただ『ああ、私がテレビ販売を行っている限り、黙っていられないことがある』と思える材料があれば、顧客アプローチは数段容易になります。
  顧客サイドも『ナニい、安売り?そんな話は二度とするな』という姿勢はとらないでしょう。買わない人も『今回はいらない。でも、次回は買うかも…』などと思うはずです。買うか買わないか決めていない客には、アプローチが“検討開始動機”になり、買おうとしていた客には“決定的な好機”になります。そして商談が成立するわけです。
       
   
    【04】 保険営業にも“以前”はあった!
   
        生命保険営業でも、『あなたにどうしても伝えたいことがある。高額の死亡保障を安く買える!』と言えた時期、つまりL型保険全盛期には、接点形成が容易だったでしょう。会社で新人を見つけたら、『どうしても話しておきたい』と、皆様は自然に感じたことでしょう。そして、話を持ってこられる新人たちも、特段違和感を感じなかったことでしょう。
  一部の営業者の“不勉強?”で、今では台無しになってしまいましたが、企業経営者に『法人契約なら、法人税等の課税形態を変えることができます』という話も同様です。あれが“節税”という勘違い話に陥らなければ、今もまだ有効な“接点形成”の材料になったはずです。
  つまり“接点”とは、“どうしても伝えたい”という売り手と“聞くだけなら聞いておこう”とする買い手との間で生まれるものだということです。もちろん、もう少し複雑な要素はありますが、“伝えたい”ことを持っているかどうかで、“接点”ができるかどうかが決まると考える方が実践的なのです。
  逆に言えば、“どうしても伝えたいこと”を持たずに、保険の話に入るから、接点ができないということです。この単純な事実が、しばしば忘れられているようなのです。
       
   
    【05】 基本は4つの順番で…
   
        “どうしても伝えたいこと”が見つからないまま、接点を形成するのは、土台無理なことです。もちろん、人間関係作りの天才はいらっしゃいますが、通常では“,泙鎖瓦猟譴ら伝えたいことを考える”“△修譴鯏舛┐笋垢じ斥佞砲垢襦鼻鉢実際にDMや電話で伝える”“と娠があればそこに接点が生まれる”という順番が必要になるはずだということです。
  逆に“伝えたい”こともないまま、強引に“飛び込み”に挑戦しても、もはや成果はないでしょう。保険(見直し)をすでに検討していた顧客と、出会い頭的に商談を始めることはできても、それ以外の“潜在顧客”との接点はできず、その後も“運に任せた”活動に終始しなければなりません。
       
   
    【06】 “どうしても伝えたいこと”を持っているか?!
   
        さて、よく考えてみていただきたいのです。皆様ご自身の“どうしても伝えたいこと”は何でしょう。内容は、顧客層ごとに分けても構いません。つまり“ア)純新規先に伝えたいこと”“イ)既存深掘り先に伝えたいこと”“ウ)医者や企業経営者に伝えたいこと”“エ)一般ビジネスマンに伝えたいこと”“オ)主婦層に伝えたいこと”など、それぞれの分野に分けて考えてもよいということです。
  問題は、相手が誰であれ、その人に『これを伝えたい』と思うものがあるかどうかなのです。そして、そんな“メッセージ”がないことが、新規や深掘りの“見込み先”との“接点”ができない最大の原因だと考えるべきだと申し上げたいのです。
       
   
    【07】 伝えたいことの深浅
   
        ただ“伝えたい”と思える内容には、深浅があります。深い内容と浅い内容があるということです。それは“深い=立派”“浅い=軽薄”という意味ではありません。“深い=誰にでも伝えられる”“浅い=特定の層にしか伝えられない”ということです。
  震源地が深い地震が広範囲を揺らすように、深い“こと”は、より多くの人に話せます。しかし、震源地が浅い地震が特定地域に大きな影響をもたらすように、浅い“こと”は、特定の層だけに、強く影響するのです。
  たとえば、“(平成23年の税制改正で)相続税の課税が厳しくなって、相続税納税対象者が増える”という話は、中堅以下の資産家に響くはずです。“こと”が浅いわけです。しかし、“保険に関わる税制が変わった”という“こと”なら、原則として誰にでも話せます。同じ税制の話でも、“こと”が深いからです。
       
   
    【08】 最も深いのが“志”
   
        そして、最も深い話、つまり最も誰にでもできる話が、皆様方が“保険営業に取り組む中で自ずと持つにいたる志”でしょう。
  たとえば『自動車保険のご契約者の皆様の中に、ガンで亡くなられた方があった。その方に、ガン保険をお勧めしていなかったことを、その時、心から悔いた。今後は何があっても、皆様に、必要な保険をすべていったんお勧めすべきだ』という“営業者の志”そのものです。
  ただ、それは営業トークではないのでしょうか。もし違うとしたら、営業トークと志トークは、どう違うのでしょうか。更には、営業トークではない“志”は、どのように“接点形成”に効果を発揮するのでしょうか。 次回、ご一緒に考えましょう。
       
       
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