保険営業者のためのマーケティング&コンサルティング、ヒント集
 
 
 
 
 
 
 
 
 

保険営業者のための小さなヒント集

株式会社エフ・ビー・サイブ研究所
             
Vol.053 考える習慣は学童だけではなく“保険ユーザー”にも不可欠になった!
             

  長寿化が常識化したからと言って、単に“老後に備えよう”と言っただけでは、なかなか顧客のハートをつかめません。それどころか『今が大変なのに、先々のことなんか…』と、的を射ているのか外しているのか分からない“決まり文句”で撃退されてしまいます。
  今、“備えよう”という呼び掛けよりも、“どう備えるか”という問いかけの方が、意味も効果も大きいと言えそうなのです。もちろん、それは保険提案の“土台形成”です。
  では、現実問題として、どのような“問いかけ”スタイルが効果的なのでしょうか。


             
   
    【01】 なかなかうまく行かない“考える”教育
   
        子供の教育の世界では、また“覚えさせる”よりも“考えさせよ”という声が高まっています。答を覚えただけの人では、昨今のような複雑な状況を“乗り越える”人材が育たないからでしょう。しかし、それは“子供”だけの問題ではありません。“大人”も同様なのです。
  ただ、こう言ってよければ、“考えさせる”教育が、なかなかうまく形成されないのはなぜなのでしょうか。もちろん、全てがうまく行っていないとは申しませんが、うまく行っていないケースでは、往々にして“ある傾向”が見られるのです。 それは、保険営業にも共通する問題の傾向です。
       
   
    【02】 ユーザーに保険を自分事として考えさせる?
   
        たとえば『どうすれば子供が考えるようになるだろう』と自問します。あるいは『どうすれば ユーザーは、保険を自分事として考えるようになるだろう』という自問でも良いでしょう。そして、『その答は、これこれにある』と結論に達したとします。
  それは子供教育では『テストで文章問題を増やそう』というものであり得ますし、保険ユーザーには『保険メリットを強調しよう』あるいは『他のユーザーの声を聞かせよう』というものになり得るかも知れません。そして、そんな“解決策”をどんどん押し進めます。
  ところが、子供も保険ユーザーも、なかなか“考えるようになってくれない”のです。なぜでしょうか。
       
   
    【03】 答が決まると考える必要はなくなってしまう!
   
        それは、“考えさせよう”という自問が、あたかも“覚えさせよう”とする方法と同じ帰結になってしまっているからです。つまり、歴史の勉強で『応仁の乱は1467年に勃発した』と“覚えさせる”のと同じスタイルで、“考えるための教育はコレコレだ”と決めてしまっているということです。
  答が決まっているなら、私たちに“考える”必要は生まれません。保険のメリットも、“答”として決まっているなら、ユーザーが“考える”必要もないのです。“考える”必要がないはずの事柄を、あれこれと説明されると、分からなくなります。そのため、保険の話は複雑だとか難しいなどという風評が世に広まって、テレビCMにさえも『保険の話は難しいから…』などと、自虐的なセリフを導入せざるを得なくなるのでしょう。
       
   
    【04】 ユーザーに“考え”させるための方法とは…?
   
        では、“考えさせる”には、どうすればよいのでしょうか。子供であれ大人であれ、重要なのは“考えに至る道”を整えることではなく、むしろ“何事につけ考えさせる習慣”を持たせることなのです。
  風邪を引いたなら、風邪とはいったいどういう現象かを考えてみるということです。あるいは、市販の薬とクリニックが処方した薬の違いでも構いません。風呂に入るべきか辞めておくべきかでも、考える対象になります。
  医者や教科書の答に、無批判に従うのではなく、“自分で考えてみる”時間を、5分でも10分でも持つことが重要なのです。『そんな悠長な…』と言われるでしょうか。もしそう言われるなら、『ゴルフやテニスで上達するには、教科書を読めばよい。地道な練習など必要ない』と言わなければなりません。
       
   
    【05】 以前は(ユーザーが)“考え”なくても保険が売れた
   
        私たちは、ゴルフやテニスでは練習を重ねるのに、それよりはるかに難しい“思考”は練習しないのです。そのため、考えると頭が痛くなるのかも知れません。確かに、何の練習もなくゴルフコースに出ると、自分の惨めさに、頭ではなく胸が痛くなります。
  考えない人は、“応仁の乱は何年に起こったか”というクイズを好み、“応仁の乱に似た事件は今起きているのかどうか”という問いを好みません。同様に、『保険に月○円出せるかどうか』の単純判断を超えて、『はたして、どのようにその保険は働いてくれるのか』、あるいは『保険を自分の生活上で機能させるために、どんな選択をすればよいのか』という“問題提起”を好まないのです。
  そのため、急いで『保険に入る余裕はない』という結論を出し、その後の“思考”を拒否します。以前なら『保険は人並みに入ればよいから、営業者の勧める契約でOK』という単純回答だったので、“思考の拒否”が、保険営業の不振につながらなかっただけでしょう。しかし、今は違います。
     
   
    【06】 答があると、それ以上考えないから…
   
        たとえば“老後の備え”でも、“老後にはいくら必要だ”と答を出してしまうと、もはや考える必要がありません。後はその答を受け入れるかどうかの“評価(判断)”があるだけです。そして“受け入れない”と評価(判断)してしまうと、もう保険の検討が不要になるばかりか、それ以上、保険を考える必要もなくなるのです。
  そのため、“もう評価済み”の保険の話が始まると、『聞く必要がない』と耳を閉ざしてしまうのでしょう。しかし、いったん“評価(判断)”しても、状況が変わったり意識に変化が出たりすると、考えたくなるはずなのです。それどころか、実際に“考える”ことに慣れた人は、一旦フタをした話にも、容易に興味を示し、聞くケースが増えます。
  考えるためには、材料としての“情報”が欠かせないからです。
     
   
    【07】 顧客に“考える”習慣を持たせよう!
   
        そのため、保険営業者の皆様が、保険ユーザーや見込先に“考える習慣”を持たせる努力をすることは、今、何より大事なことかも知れないのです。それは、皆様の保険営業機会を創造するためや、ユーザーが必要な保険を見落とさないためだけではありません。
  公の教育機関が“考えさせる教育”が、もはや危急的に不可欠だと感じるほど、今、世の中が複雑になり、“考えない人”には、益々危険な状況が増えているからです。
  たとえば“振り込め”詐欺にでも、少し時間をおいて考える習慣があれば、簡単にはひっかからないでしょう。もちろん、やむを得ないケースも少なくはありませんが、犯罪や災害に巻き込まれるケースも、考えて備えることによって、ある程度回避できるかも知れません。
     
   
    【08】 それは顧客のためでもあり得る!
   
        少し考えて、1枚余分に服を羽織って行ったために、山での遭難を免れるケースだってあるのです。そうでなくても、今、私たちの周囲は“騙されやすい(考えない)”人には過酷なのではないでしょうか。
  そんな“顧客教育”に、使命感を持つなら、保険営業の活路が見えやすいばかりではなく、営業者の皆様は、社会的意義の大きさに、改めて“存在感”を認識されるかも知れません。そして、ご自身の“存在”に自信を深める皆様の態度が、また、保険ユーザーの聞く耳を刺激すると申し上げたく思います。
  多くの人が指摘するように、今、自信を持たず、“下からお願いする”営業アプローチは、あまり歓迎されないのです。自信を失った社会の特徴です。
     
   
    【09】 具体的な取り組み方法は?
   
        では、具体的に、どのような活動に取り組むべきなのでしょうか。ご参考になればと思い、【気付きリードマーケティングの会】の活動趣旨を、改めて作り直しました。会に興味をお持ちでない方も、一つの“手法論”として、その趣旨をご確認いただきたく、ご一読をお勧めします。
  活動趣旨のまとめは、動画と解説で構成されており、パソコンで確認できます。クリックした際、“ダウンロード”に関する注意事項が出るケースがありますが、全ては本サイト内にありますので、怪しげなサイトやスパイウェア等につながる心配はありません。
       
     
詳細は、『保険検討の機運を作る《顧客創造マーケティング》』にとりまとめました。以下のボタンから閲覧ページへお進みください。

                    

 

       
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